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tekuilus

真っ赤な車から降りてきたのはあのアイドル似の美しき妊婦

それが起こったのは、免許取りたての春のことだった。

当時、大学生の私は暇にまかせて、父のくたびれた車を借り、地元のあちこちを走り回っていた。
田舎のさして広くない道路を赤い軽自動車はノロノロと走っていたのだが、急にガクンと左折した。そのすぐ後ろに未熟なドライバー(つまり私)が走っており、咄嗟にブレーキを踏んだのだが、赤い車のリア・バンパーと私の車のフロント・バンパーは軽く接触した。こすった、といってもよい。

両者は車を脇道に停め、対面することとなった。赤い車からゆっくり降りてきたのは、小柄だがあるアイドルに似た美人で、お腹を重そうにしていた。
私はポカンと口を開けていた……。

近くのガソリン・スタンドで双方の車を見てもらったのだが、バンパーが少しへこんだだけで、こちらが彼女に補修代を払うということで話はついた。
今思うと、なぜ私は「お互いさま」またはチャラということで手打ちにしなかったのだろうか。それも可能だったはず。
考えられるのは、
・相手が美人、そして妊婦
・当時、親が損保会社に勤めており、交通関係の示談交渉のプロであったため、逆に迷惑をかけたくなかった
・バイトをしていたので、自分で払える多少のお金があった
などの理由で、事態を最小限にとどめたかったのだろう。

お人好しの学生だった自分のなんとも恥ずかしい思い出である。みなさん、交通事故にはくれぐれも気をつけましょう。

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最終更新日:2017-01-27 03:02

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